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読書記録 山本正さんが天上からすべてを見ているらしいこと

  米中対立-アメリカの戦略転換と分断される世界 (中公新書)を読みました。日本にいないのでKindleでしたが、今改めてAmazonを見てみたら紙の本は売り切れ出荷待ち?のようで、関心の高さがうかがえます。 内容はことさら私がなにか申し上げることは無いのですが(読める方は絶対読んだ方がいいです)、あとがきで著者の佐橋さんが初めてキッシンジャーに会ったときのいきさつを書かれていました。博士課程の頃に故山本正さんのアシスタントをされていた縁で、とのこと。著者プロフィールを見たら同学年。なるほど、あの頃だと。 佐橋さんと私とは雲泥の差ですが、私が今の仕事をまがいなりにも続けて来られたのは、若かりし頃に山本正さんに掛けてもらった言葉があったから、というのは大袈裟ではないんですよね。「自分がその手に何も持っていなかったとしても、人と人との間に立つチャンスがあるのであれば、君はカタリストになればいい」。まだまだ先行きはながいですし、悩みも迷いもつきないので、つらいときにはいつも立ち戻る「場所」のひとつです。 三極委員会かなにかの会合を特別に見せていただいたときのこと。この本にも再三出てきて、私の世代で国際関係を学んだ人間なら知らない人はいないであろうジョセフ・ナイが「えっ?!そんなところに?」と驚くくらいしれっとそこら辺の椅子に座っているのも驚きでしたが、山本さんが「ヘイ、ジョー!お前もなんか話せよ」かなんかと気さくに声をかけているのを見て、なんともかっちょいいじいさんだなぁ!と。丁々発止っていうんですかね。お歴々を軽々といなしながら議論をリードしていく姿がいまでも目に焼き付いていて、あとがきを読みながら、勝手に親近感を感じつつ、改めて山本さんの偉大さを噛み締めていました。 このしちめんどくさいイスラエル人たちを会議テーブルの向こうに回して、サラッと皿回しができるようになったら、少しは山本さんの言葉に報いることができるかもしれないなとかとか(まったくできるようになる気がしないけども)。

新渡戸国際塾第三期募集開始!

第一期でお世話になった新渡戸塾ですが、第三期の募集が始まりました。 ***** (タイトル) ≪新渡戸国際塾:第三期生募集≫ 国際文化会館は、日本ならびに日本人の国際的な存在感が希薄になっている現状に鑑み、次世代を担うリーダー育成のために「新渡戸国際塾」を2008年に開校しました。 異なる文化や価値観が共存する、平和で豊かな社会を実現するために、私たちはどのような貢献ができるのか。講師と塾生が問題意識を共有し、互いに切磋琢磨しあう「知的共同体」での研鑽を通して、広い視野と 公益の精神をもって、さまざまな問題の理解と解決にあたるために必要な「実践力」と「応用力」を養います。 第三期「新渡戸国際塾」では、アジアの知的リーダーや留学生をはじめとする外国人など多様な背景をもつ人々との対話の場をこれまで以上に増やします。 第三期生募集の願書締切は、5月28日(金)です。 * 期 間:2010年7月~2010年12月。 全12回および3回の英語コミュニケーション・スキル養成講座。 原則として土曜日午後1時半~5時半。 * 対 象:国際的な視野からの社会貢献に関心をもち、企業、非営利団体、官公庁、研究機関などで最低3~5年の実務経験がある、40歳までの方。ある程度英語での講義を理解し、英語で議論する意欲のある方。職種ならびに国籍は問いません。 * 定 員:15名程度(書類選考および面接により選考します) * 参加費:70,000円(京都フィールドスタディーなどの実費としていただきます) 講師陣・カリキュラム・募集要項などの詳細はこちらからご覧下さい。 http://www.i-house.or.jp/jp/ProgramActivities/nitobejuku/index.htm 【応募・選考に関するお問い合わせ】 財団法人 国際文化会館 企画部(担当:笹沼、上原) 106-0032 東京都 港区六本木5-11-16 電話 03-3470-3211(祝祭日を除く月曜~金曜 午前9時~午後5時) FAX 03-3470-3170  電子メール:program@i-house.or.jp 新渡戸国際塾ウェブサイト: http://www.i-house.or.jp/jp/ProgramActivities/nitobejuku/index.htm *****

ボツワナ

書こうと思っている主題についてなかなか煮詰まらないのでちょっと合間に。 黒川先生がボツワナに行かれているようです。 http://www.kiyoshikurokawa.com/jp/2010/02/%E3%83%9C%E3%83%84%E3%83%AF%E3%83%8A%E3%81%8B%E3%82%89.html ボ ツワナ ツワナ人の国。 位置的には南アの北。ヨハネス駐在員だった先輩が 「ボツワナはいいぞ~。(環境がね)」 と言っていたので新婚旅行の候補にもなっておったところです。 (南アで動物、ザンビアで滝、ボツワナでダイヤとカラハリライオンとコイサンハンターに会うという壮大な旅・・・) かつてアパルトヘイト時代はだいぶ南アの工作員がむちゃなことをしたんだろうなと思いますが(モザンビークとかもひどかったらしい)いまはだいぶよくなったことでしょう。 豊富な天然資源とアフリカにはめずらしくグッドガバナンスのある中進国。 天然資源に頼ってガバナンスがめちゃめちゃになるか、ガバナンスの努力をしようとしても資源(社会資本とか、企業資本とか、人材=識字とかも含めて)が足りなくて成長することが出来ずに紛争に逆戻りという国もある中で、どっちも持ってるボツワナ。 この国がこれから先もっと成長するためにはどうしたらいいか、という黒川先生の問い。 おもしろいので電車の中で考えながら、ニトベの226会に行ってきます。 アディオス。

新渡戸国際塾

国際文化会館(アイハウス)が主催する「次世代の『国際的』リーダー」を育成することを目的とした私塾。 2008年の9月から翌2月までの約半年間、お世話になっていました。 http://www.i-house.or.jp/jp/ProgramActivities/nitobejuku/index.htm 僕たちは第一期。当時は塾の名前も「新渡戸塾」。 旧五千円札のおじさん「新渡戸稲造」の生きかたをひとつの象徴として、私たちひとりひとりが今この時間を生きていくことの意味と意義を考える。そんなとても有意義な時間を全部で15人の同期生と一緒に過ごしました。パブリック、プライベートそれぞれのセクターでみんなプロフェッショナルとして活躍している人たち、その中でも自分は若い方から数えて何番目というポジションなので、良い意味で言いたいことを言いたいように言わせてもらって先輩方に辛抱強く聞いてもらって、甘えさせてもらったなーという感想が実はけっこう大きい。 つい先日第二期の募集・選考が終わりました、と事務局の方からご連絡があったのとほぼ同時に、アイハウスの降籏常務理事から一期生にやってほしいことがある、という話を耳にしました。以前から忘年会やら懇親会やらの席上で「一期が終わって来年は君達に何かやってもらいたい」と抽象的なことをおっしゃっていたのを度々拝聴していたのですが、この方いい意味でとてもお考えが深いというか言い方を変えると何を考えていらっしゃるのかいまひとつつかめない類の方だとそのときは思っていたので、敢えて深く聞かないようにしていたというのが本音でしたが、こういうことでした。 「アイハウスが主催するシンポジウムの企画から運営までを一期生に全部任せたい」 一瞬、正気か?と思いました。と同時に「おっさん、やっぱやるな。スゴイ人だ」とも。そう言われて意気に感じてひと肌もふた肌も脱いじゃう人たちの集合体なんです、新渡戸塾一期って。笑 みんなそれぞれの職場ですごく大きな責任を持ってる人たちばかりで、特に「トニセン」層の人たちはある意味でミドルマネジメントど真ん中のアラフォー世代。超多忙なはずですが、脱いじゃう。それで、きっとすごいものが出来ちゃう。 降籏さんはきっとそれをちゃんと見ていて。 だからスゴイ人だなと。 あ、彼のことを書くのがメインテーマじゃなくて、それで僕たちがゼロからシンポ...