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すごいぜ三島!!

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由起夫ではなく、静岡県の三島。正確には三島「界隈」。 東名の沼津インターを降りた辺りはどこの地方都市にも見られる幹線道路とロードサイドの家電量販店やファミレス、自販店が立ち並ぶ景色が続くのですが、10分ほど走ると忽然と「柿田川湧水」の看板が見えてきます。 富士山の麓に地下水脈が湧き出すところなのですが、驚くのはその水量と透明度。 写真だと分かりづらいのですが、底の砂が水中に吹き上がるくらいの勢いです。 何でも聞くところによれば「100年前」に富士山に降った雨が湧き出しているとか。 界隈には他にも富士の湧水地がチラホラあるそうです。 これら泉に名を発したかどうか、富士山の裾野「長泉町(ながいずみまち)」にあるのは「クレマチスの丘」。 スルガ銀行が投資した複合型文化施設ということですが、ここ、アタリでした。 いくつかある美術館のうち、今回は「ヴァンジ彫刻美術館」をチョイス。 http://www.vangi-museum.jp 恥ずかしながらジュリアーノ・ヴァンジという彫刻家をよく知らなかったのですが、展示構成が素晴らしくとても楽しめます。自然の中でアートを見せる、というコンセプトが見事にはまった好例ではないでしょうか。月曜日の昼間にも関わらずレストランは満席。年配のグループからお子様連れのママ友ランチまで客層も幅広く利用されているようです。特筆すべきはガーデニング。植物の種類の多さや手入れの行き届いた環境もさることながら、手作りのオーナメントを飾り付けたりと細やかなところに趣向を凝らしていて好感が持てました。 さて、気になったあなたもきっと大歓迎されるはずですよ。 これまで中伊豆、西伊豆方面への通過点でしかなかったこのあたりですが、見るべきものがありますね。

素晴らしいタマゴ

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土曜日、友人の三成(みなり)さんが運営する御宿のマーケットプレイス「牛舎8号」で、朝産みたてのタマゴを分けて頂いたのでさっそく日曜日の朝食に頂きました。これね、たまらないですよ。 牛舎8号 http://takthefool.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-7b93.html かつて牛小屋だった建屋を改築改装しています。かなりすごい。 さらにパンは、いま中目黒でいちばんおいしいと思うTrasparente http://trasparente.info/ の山切り食パン。食パンの耳が「立っている」感覚、おわかり頂けますでしょうか・・・。食パンの耳が「パリッ」と香ばしい音を立てるんです。 小麦は確か北海道の国産小麦だったように記憶しております。(お店の中に袋が積んであるのを見ました) さて本題の牛舎8号ですが、いつも両親の仕事を手伝ってくれている三成さんが「ゼロ」から立ち上げた「マーケットプレイス」です。地元の産品をはじめ、自然をモチーフにしたアートや世界を見つめた写真展など実にコンテンツ豊か。 オープン前日の準備が慌ただしい最中にお邪魔したのですが、実にたくさんの人が関わってこのマーケットを作り上げていることが分かりました。出入りする人の多いこと。マーケット=市場(いちば)=モノを売り買いする場所、という理解が一般的だと思いますし、日本のそこかしこで町おこしや村おこしに作られた道の駅や直売所はこの思考なのだと思います。つまりサプライヤーである「地元」とコンシューマーである「観光客」が「購買」という「点」でのみ一瞬つながる、そんなイメージです。 牛舎8号がどんな思考を元に設計されたのか詳しく聞いていませんが、一歩足を踏み入れた瞬間に、上に書いた思考とはかけ離れた、いや突き抜けた感覚に包まれました。今思うと外観を見つつ近づいていったときから少し気がついていたのかもしれませんが。 サプライヤーもコンシューマーもない、誰もが持っているものを出し、感じた人がそれを受けることができる、そのリアクションがまた出し手に環流していく・・・。関係性が矢印ではなく渦のように見える「場」。なんだか書いていてワケが分からなくなってきましたが、少しでも気になった方は御宿にお出かけになることをお勧めします。 ふと気がついたことは、なにかをしてやろうと思う...

Connect USA

敬愛する友人の @nakannen さんが企画したトークイベントConnect USA「時代を創る二つの作法」に参加した。 http://connectusa.jp/ 中島信也さんの「CM歴史絵巻」のようなプレゼンで会場が暖まり、渡辺謙さんがジョインするころにはあやうく本題を忘れかけそうになっていたけれど、中島さんの巧妙なモデレーションでちゃんと引き戻された。中島さんの話を聞くのは初めてだったけど、この方は天才だと思う。 正直なところを少しだけ言うと「役者やCMディレクターとしての仕事、映画や広告作品を作ること、それに対して真剣に向き合っている姿が本当に立派でした。感激しました。」というコメントだけで #connect USA のタイムラインが埋まってほしくない。 彼らが真剣に向かい合うものの「正体」はなにか。それに気がついている人たちに少なからず出会えた。そしてその行動は彼らだけのものではないということも、そろそろじわじわ広がっていってくれるといい。 まぁでも、そう固いことを言わずに謙さんの一ファンとしてのミーハーっぷりをさらけ出せば、例えば「硫黄島からの手紙」は10回見ました。いつも出張の機内で往復一回ずつ。ひとりでこっそり毛布をかぶって。そしていつも同じところで涙が出るのです。 「私たちがこの島を守る1日には意味がある」 「余は常に諸子の先頭にあり」 「ここはまだ、日本か」 日本とは、なにか。日本人とは、何者か。私は、あなたは、何者か。そして、なにを為すものか。 いやぁ、映画って、いいもんですねぇ。

アジアB級グルメマップのス〃メ

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クアラルンプールの市街は東南アジアの大都市の中でも格別に緑が多く、歩きやすく、デザイン性豊かな最新設備のビルが立ち並ぶことで有名です。もう好みの問題なのですが、個人的には一番過ごしやすい街だと思っています。 買えないものはなにもありません。「イスラム教の国」として「ハラルビジネス」の一大中心地として目されている反面、外国人やその他の宗教を信じる人にもオープンなので、例えばお酒を飲む我々にとってもまったく不自由がありません。 先日ふらりと入ったスノッブなバーでは、日本でも置いている店はそうはないシングルモルトにお目にかかったり。「もうすぐOECDに入るんじゃないの?」なんて専門家たちの間で必ずしも冗談ではない会話がなされてもいるように「中進国」から「先進国」へのgrowth pathを東南アジアで先頭に立って走っているのはマレーシアかもしれません。そう感じさせるなんとも豊かな空気感があるのです。(もちろん一部の地方ではそうではありませんが) そんな「歩ける街」クアラルンプールで楽しいのはなんといってもきれいなビルの街並みと絶妙なコントラストを織り成す路地裏B級グルメ探訪です。洗練されたレストランで頂く「ニョニャ料理(マレー料理と中華料理のハイブリッド)」も良いのですが、一歩きれいなビル街から足を踏み込むとそこにはこんな景色が広がってます。 近年発展してきた新市街からセントラル駅のある旧市街方面へと向かう、とある裏路地です。 ふらりと路地を抜けると忽然と姿を現す屋台村。 今回はお昼しか行く時間が取れなかったのですが、前回夜に行ったときの雰囲気はこんな感じ。 屋台といえどあなどるなかれ。冷凍冷蔵、超強火力ガスレンジを装備した新鋭屋台から生み出される炒飯は至極の味わい。ここまで旨い炒飯はそうお目にかかっていません。 行けそうな方は、以下の地図をご参考に。屋台村を入って左側の、上記写真にある赤いメニューがぶら下がっている店の、「おばちゃん」が作る炒飯が絶品です。「お兄ちゃん」が作っていたら、残念ながら普通です。このおばちゃん、「炒飯専属」なのでしょうか、ほかの料理はすべてもう一人のおばちゃんが作っていて、そのときは奥のいすに座ってタバコをふかしているのですが、炒飯のオーダーが入るや否やおもむろに腰を上げて劫火の上の鍋を呷るのです。ちなみにこのおばちゃんたちは英語NGなので、簡...

稲刈り

先週末は実家で稲を刈っておりました。 何度かこのブログでも紹介した両親のやっている風の谷ファームの「 自然農塾 」のみなさんに、僕や兄弟の友人も何人か加わって丸一日がかりで3枚の田んぼを丸刈りにしました。 通常の田植えでは数本の苗を一緒に植えていくのですが、風の谷ファームでは「一本植え」。同じところに小さな苗が一本しか植えられないので、当初はなんだか寂しい景色でした。 しかし蓋を開けてみるとびっくり。たった一本の苗から見る見るうちに分けつし、刈り取るころには20本近くにまで増殖。一本の稲穂に30以上のお米がついていることから推計すると実に一粒の種籾から600倍もの生産性があることになります。(ほんとか??) また先週の台風でものすごい風雨が吹きすさんだはずで、ふつうなら寝たり倒れたりしてしまうところですが、見渡す限りしゃきっと立って並ぶ稲穂は、刈ってしまうのが少しもったいないほどでした。 刈られた稲は①はざ掛けにされ②脱穀され③ムシロで天日干しされ④水分が指定の割合まで下がったら精米されてようやく食卓に供されるようになります。この間およそ10日から2週間。収穫祭はもう少し先です。 はざを組みながらオヤジがぼそっと「グローバリゼーションがますます進んでいく世界において如何に地域経済の復興していくかは農業と自然環境の再生、そしてそこに集う人間と自然との関わり合いにかかっている」。 そういえば「放射冷却米蔵」は完成し、先日も大原の漁船の船長さんとなにやら「海の森」構想の話をしていたし、またなにか企んでいる模様。 絶叫ブランコは大人気だし、ツリーハウスの土台もできたし。次は一体何をするのか。

ハワイで見たこと考えたこと

4年ぶりにハワイに行ってきました。 ここ数回は友人の結婚式絡みでのハワイ行きだったので ①日程は極力短く ②費用は極力安く ③あちこち見て回るよりひたすら飲む ④帰ってから死ぬ というあまりリゾートらしくもない過ごし方をしていた反面、 今回はふつうに休暇だったのでゆっくりできました。 飛行機はマイルだし、ホテルはエクスペディアでかなり安く 買えたし、レンタカーがオーバーブックだったのだけど逆に アップグレードしてくれていい車に乗れたし(多少?ごねましたが) そして天気がずっと良かったし。 旅行業界にいたころから、ハワイの産業構造は観光業依存って 当たり前のように受け止めてきたし、それは事実なのですが、 経済危機後も観光需要は旺盛なようで、特に今回はLabor Dayに 重なったこともあって日本人だけじゃなくメインランドからの ツーリストも多かったようです。後はアジアのお客さん、中国 韓国、台湾に加えてタイやマレーシアからも来ているみたい。 (道ばたの会話を聞いてguessしているだけですが) 海と山と両方ある自然環境に充実したシティライフがセットされた コンディションはやはりいまでも相当比較優位なんでしょう。 ただもうものすごい混みようで、ノースへ向かうR99が大渋滞という (前例はあるんでしょうが)経験したことのない事態かつ海に出て からのR83(カメハメハハイウェイ)も夏休みの伊豆白浜状態で けっこうゲンナリしました。ちょっと大袈裟ですが、いつもの状態と あまりにギャップがひどくて。 それでもヒッカム手前の倉庫街やダウンタウンの裏道を走ると 閉まったままの倉庫や商店はむしろ以前より増えているような 感じも受けましたし、パールリッジやカハラモールはさらに ひなびた印象を禁じ得ませんでした。ワイキキ(アラモアナ地区 を含む)への一極集中の感が否めない、そんな感じです。 フォーエバー21がロイヤルハワイアンショッピングセンターにもうすぐ オープンするなどファストファッションのテナントがどんどん増えて 存在感を増す中、これら消費財も中米(ニカラグア、メキシコ)から アジア(中国、ベトナム、カンボジア)まで生産地の多様性に目が いきます。Made in Hawaiiのアロハシャツやハワイアンキルトの店は まだまだあるにはありますが、お客の入りも店構えの存在感も今や 完全に...

闇鍋

先日のブログで報告しましたとおり( http://44dgeorge-penguinflipper.blogspot.com/2010/06/blog-post_11.html )「朝会」の闇鍋プロセッシングがどのように進んでいったのかをまとめて参りたいと思います。 設定は以下のような感じでした。 鍋=グローバルシティ東京 具1=英語能力 具2=他者包摂のためのエンロールメント能力 具3=高度人材移動 まず鍋の準備はこのような具合。 「グローバルシティ」は東京以外にもニューヨーク、ロンドン、パリをはじめ世界各地に存在。(グローバルシティの定義は http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E7%95%8C%E9%83%BD%E5%B8%82 ) 中でもアジア地域は顕著であり、シンガポール、香港、上海などグローバルシティとしての相対的地位が上昇。 東京は「グローバルシティ」競争ともいえる流れの中で如何に比較優位を確立していくことが出来るか。 いくつか方策が考えられる中で、「東京の魅力を外国人に知ってもらう」取り組みが挙げられる。イベント(映画祭、ファッションショー、モーターショー、など)を通じた発信。 中でも東京の文化がつまった「祭り」を前面に打ち出すという設定はどうだろうか。 次に具の下ごしらえ。 具1=外国人を東京にinviteし、hostする場合、communication toolとしての英語から、文化の持つ価値を「日本語」を理解しない「日本人以外」の受け手の価値観にビビッドに伝え、落とし込むようなある意味での「意訳」「超訳」が求められるのではないか。これはもはや一個人の言語能力に留まらない。 具2=外国人を東京にinviteし、hostする場合、具1で挙げた英語能力に加えて、感動の輪に受け手を巻き込み共感を呼ぶ態度や姿勢(enrollment behavior, attitude)が求められるのではないか。これはもはや一個人の性質や努力に留まらない。 具3=観光目的の外国人を多くinviteし、hostすることは極めて重要。他方で観光人口そのものはフローであるため、東京の魅力を伝えるその先にストックとなる定住型高度人材の誘引が求められるのではないか。 闇鍋とは、グローバルシティ東京の比較優位を高める潮流が中で渦巻いている鍋。...