欧州雑感③英国編

寒い。一番寒い。セントパンクラスに着いた瞬間に凍りました。
でも寒いロンドンをさくさく歩いてあちこち行くのが好きなので、、、なんてぬるいこと言ってられないくらい今回は寒い!!

オックスフォードに向かいます。
途中レディングで乗り換え。ホームで待ってたらたぶん凍死します。




チョコレートで出来た大学の扉。
歴史を感じさせますねぇ。






いや、ウソですよ。



ノーベル賞級の先生とお話ししたり、アフタヌーンティーディスカッションをしたり、とてもステキな時間でした。Migrationの話はどこでも盛り上がるなぁ。やはり欧州の目下最大の課題のひとつは「移民政策」であります。でもやっぱり総じてイギリスのアカデミアはシニカルですね。良い意味で冷ややか。


駅に帰る途中でちょっと寄り道。

ハリー・ポッターの食堂。



この空の色がとってもイギリスって感じを良く出していると思いませんか?



夕食は駐在の同僚が南インド料理屋を手配してくれました。あっちのビール「コブラ」。しかし彼はインドに無事に転任できるんだろうか。数年前からビザが厳しくなっています。



名前とは裏腹に(?)とてもホップが効いていてロースト香もばっちりで、好みの味でした。



一転して翌日は快晴に。その分さらに寒いんだけど・・・。



午前中アポイントまで少し時間があったので、ホテルから近かったサマセットハウスに絵を見に行きました。
ちょうどセザンヌの企画展をやっていたので飛び入り。



中庭ではティファニーが子ども達のためにスケートリンクをこしらえてました。



ウィーンでも市庁舎前のスケートリンクは恒例だけど、博物館とか美術館でコンサートやセミナーやったり、建物や空間の使い方がほんとうに上手だなぁと改めて実感します。フィレンツェで訪問した大学はウフィツィ美術館のホールでアカデミックセミナーやるって言ってたし。アートとの親和性抜群ですよね。

あとは聞いた話として、ロンドンでLSEとかチャタムハウスがやるセミナーって必ずワインが出てソーシャリゼーションするんですって。「話を聞きに来る」というレベルじゃないってことです。仮に日本でそういうセミナーやろうとすると「誰がワイン代出すの?」とかいうみみっちい話に必ずなる。それから司会者のエンターテイナーぶりがすごいらしい。聴講者を楽しませる、楽しく聴かせる、参加させる、という強いコミットメント。彼らがセミナーを開く意義、位置付けというものから、我々はもっともっと学べるものがあるんじゃないでしょうか、と宿題をもらった。


ロンドンのアナリストにはベイルアウトの話などを中心にEUの制度再編も視野に入れた中長期的なビジョンを聞きましたが、なんともやはり大陸とは視点がちがうなぁということをつくづく感じた時間でした。最初にユーロに入らなかったときの判断って、本当のところどういう経緯があったんだろうか。当然ベネフィットがあるからイギリスとデンマーク以外みんな入ったわけでしょう。しかも後から加盟する国は通貨統合が原則MUST。最初だから例外が認められた。しかも永遠に入らないワケじゃなくて「しばらく検討する」というオプション。なんでそういう絶妙なポジショニングが取れるのか。彼らが裏側で考えていたことの戦略思考を一万分の一でも学んでみたいものだとしみじみ思った金曜日でした。

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