新渡戸国際塾

国際文化会館(アイハウス)が主催する「次世代の『国際的』リーダー」を育成することを目的とした私塾。
2008年の9月から翌2月までの約半年間、お世話になっていました。

http://www.i-house.or.jp/jp/ProgramActivities/nitobejuku/index.htm

僕たちは第一期。当時は塾の名前も「新渡戸塾」。
旧五千円札のおじさん「新渡戸稲造」の生きかたをひとつの象徴として、私たちひとりひとりが今この時間を生きていくことの意味と意義を考える。そんなとても有意義な時間を全部で15人の同期生と一緒に過ごしました。パブリック、プライベートそれぞれのセクターでみんなプロフェッショナルとして活躍している人たち、その中でも自分は若い方から数えて何番目というポジションなので、良い意味で言いたいことを言いたいように言わせてもらって先輩方に辛抱強く聞いてもらって、甘えさせてもらったなーという感想が実はけっこう大きい。

つい先日第二期の募集・選考が終わりました、と事務局の方からご連絡があったのとほぼ同時に、アイハウスの降籏常務理事から一期生にやってほしいことがある、という話を耳にしました。以前から忘年会やら懇親会やらの席上で「一期が終わって来年は君達に何かやってもらいたい」と抽象的なことをおっしゃっていたのを度々拝聴していたのですが、この方いい意味でとてもお考えが深いというか言い方を変えると何を考えていらっしゃるのかいまひとつつかめない類の方だとそのときは思っていたので、敢えて深く聞かないようにしていたというのが本音でしたが、こういうことでした。

「アイハウスが主催するシンポジウムの企画から運営までを一期生に全部任せたい」

一瞬、正気か?と思いました。と同時に「おっさん、やっぱやるな。スゴイ人だ」とも。そう言われて意気に感じてひと肌もふた肌も脱いじゃう人たちの集合体なんです、新渡戸塾一期って。笑 みんなそれぞれの職場ですごく大きな責任を持ってる人たちばかりで、特に「トニセン」層の人たちはある意味でミドルマネジメントど真ん中のアラフォー世代。超多忙なはずですが、脱いじゃう。それで、きっとすごいものが出来ちゃう。

降籏さんはきっとそれをちゃんと見ていて。
だからスゴイ人だなと。


あ、彼のことを書くのがメインテーマじゃなくて、それで僕たちがゼロからシンポジウムを創り上げることになりました。これまで仕事でなんぼでもやってきたシンポジウムという表現のチャネルだけれど、そもそも国とか組織の殻を取っ払って、これが言いたいんだ、ということをパブリックステートメントにしていくという作業は個人的にも前代未聞。
なかんずく新渡戸塾で僕が好きなのは「それで、あんたはひとりの人としてどうなんだ」と普段の生活の中で自分の周りに張り巡らせている肩書きや職業的専門性なんかを全部削ぎ落として残る「人間力」みたいな部分に迫るアプローチなので、これは個人的にもみんなで一緒にって意味でもとてもチャレンジングかつアトラクティブな話。

やるからには、来てくれるオーディエンスみんなに知的興奮と新しい創造性と、そして少しの勇気を持って帰ってもらえるように。

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